サウジアラビア:国際商標登録におけるマドリッド議定書加入へ
2026年07月08日、サウジアラビア政府はマドリッド議定書への加入書を寄託し、2026年10月08日に正式発効されます。
これに伴い、同国はいくつか運用についての枠組みを定めました。保護の暫定拒絶を通知する期間が1年から18ヵ月に変更され、異議申立に基づく暫定拒絶については、この期限が経過した後も通報が可能となります。
出典: JAH Intellectual Propety
2026年07月08日、サウジアラビア政府はマドリッド議定書への加入書を寄託し、2026年10月08日に正式発効されます。
これに伴い、同国はいくつか運用についての枠組みを定めました。保護の暫定拒絶を通知する期間が1年から18ヵ月に変更され、異議申立に基づく暫定拒絶については、この期限が経過した後も通報が可能となります。
出典: JAH Intellectual Propety
『中華人民共和国商標法』は2026年06月26日付で全国人民代表大会常務委員会にて改正が可決され、2027年01月01日より施行されます。
改正草案で注目されていた「同一商標の再登録または重複登録の制限」や「悪意による商標登録の強制移転」などの条項はいずれも法令化に至りませんでした。
注目すべき改正ポイントは、次の通りとなります。
1.公衆を誤認させる目的で登録商標を使用する行為への取締りを強化 [第56条]
2.悪意による商標出願人とその代理人に対する処罰措置を一層強化。[第54条, 第67条]
3.審査中止の適用範囲を商標異議申立、拒絶への再審請求、登録不許可決定不服審査請求及び無効審判請求の各手続まで拡大したが、審査及び審理は「原則中止するべき」 から「中止可能」へと事情変更の原則を適用する余地が維持される。[第41条]
4.旧法第4条と第44条第1項を統合し、「使用を目的とせずに正常な生産や経営活動の需要を明らかに超える商標出願行為」及び「欺瞞する手段 または不正な手段による 商標出願行為」に係る悪意登録を商標登録要件に適用可能となる。[第19条]
5.著名商標は未登録でも非類似商品において保護を受けることが可能となる。[第21条]
6.海外での商標登録出願審査または紛争処理において著名商標を認定申請することが可能となる。[第69条]
7.正当な理由なく三年間継続不使用または不正使用の登録商標について、国家知識産権局は職権によって登録を取り消すことが可能となる。[第57条第3項]
8.保護登録対象に動きの商標を追加。[第14条, 第17条]
9.異議申立期間を3ヵ月から2ヵ月に短縮。[第36条]
10.商標権者が侵害民事訴訟において損害賠償を侵害被疑者に請求し、侵害被疑者より商標権者が商標不使用であると抗弁した場合、人民法院は当該商標権者に対して侵害行為の三年前までの使用証拠を提示するよう求めることができると規定される。[第78条]
出典: NTD Intellectual Property Attorneys
中国の国家知識産権局(CNIPA)は、中国指定の国際登録商標に対する不使用取消請求における一部法的文書の送付方法変更に係る重要な通知を発表しました。
2026年06月05日以降、中国指定の国際登録商標に対する不使用取消請求について、中国商標局は、使用証拠提出通知、取消決定、または完結通知などの関連文書について、世界知的財産権機関(WIPO)国際事務局を通じて商標権者に送付することとなりました。
過去長期間にわたり、中国商標局は国際登録商標に対する不使用取消請求について、WIPOを介さずに前記の通知書を商標権者またはその登録された代理人に直接郵送していましたが、国際航空便で送達される中国語の紙書類を商標権者またはその代理人が見落としたり、郵便事情により通知書を受け取れなかったりすることが頻繁に生じていたため、応答期限を徒過してしまい、商標権が失効する事態が発生していました。さらに、不利な決定が下された後も、中国商標局は取消決定書を権利者またはその代理人に郵送したものの、取消決定に対する再審査請求の期限は受領後わずか15日間であるため、多くの商標権者が再審査請求の機会を逃し、最終的に商標権を完全に失うリスクがさらに高くなっておりました。
送付方法の変更に伴い、今後は不使用取消請求における文書はWIPOを介して電子的に送付されますので、従来の直接郵送による応答機会の逸失という問題は大幅に解消されます。これは国際登録の商標権者にとって非常に有益な措置です。
さらに、今後、国際登録の商標権者がWIPOから不使用取消請求通知を受け取り、その後中国国内の商標代理人を選任して応答する場合、現行プラクティスと同様に、その後の関連決定は当該代理人に送付されます。
出典: NTD Intellectual Property Attorneys
リビア経済貿易省は2026年第270号(商標類否判断の技術的・法的基準を改定する細則)を発布しました。2024年第26号に基づいており、審査、異議申立、権利行使を明確で一貫した予測可能なものとすることを狙いとしています。
本細則は、外観・称呼・観念の評価において、具体的な要素、方法論を提示しています。また、商品・役務区分、顧客からの印象、混同の蓋然性判断に関する類似にも対処しており、審査官、商標権者、法務担当者に実務的なアドバイスを提供しています。
出典: Abu-Ghazaleh Intellectual Property
リビアにおいては、18ヶ月間にわたり公告が停止されていましたが、この度、経済貿易省は商標電子公告を再開すると発表しました。
この再開は、知的財産保護を強化し、透明性のある効率的な手続によるビジネス環境を最新にするとの首相の方針に従うものです。しかし、当該ウェブサイトは現在休止中であり、公告はまだ再開されていません。
公告の対象は、商標局の電子登録システムを通じて出願された全2,337件(出願番号55261から57597まで)となります。電子出願・公告手続によって、迅速な登録、書類の軽減、ペンディング中の商標案件に関する最新情報の提供を目的としています。
出典: Abu-Ghazaleh Intellectual Property
ブラジル特許商標庁における従来の位置商標の審査は識別力に関する基準が高く、登録件数が伸びていない状況ですが、現在、庁が進める議論では位置商標の審査における考え方に変化が見られ、消費者の認知と市場の現状が重視される方向へと変化していく様子ですので、今後位置商標の保護が進む可能性があるかもしれません。
考え方の変化のポイント:
1.商標の配置そのものに独創性があるか否か、から、消費者がその商標の配置を出所標識として認識するか否かを重視する。
2.継続的な使用によって商標が識別力を獲得するセカンダリーミーニングに関係して、継続的な商標の使用により特定の視覚的要素を特定の企業と関連付けて消費者が認知するか否かを考慮する。
出典: Daniel Law
台湾の経済部は2026年06月04日付で、商標出願公費基準第二条の一部公費改正案を発表しました。
公費改定案の説明によると、商標もしくは団体商標の出願公費は、第1~34類までの商品について、1区分につき20品目を超える場合、追加品目毎に公費(NT$200)が加算されます。第35~45類までの役務に関しては、第35類の特定商品に係る小売・卸売役務に限り、五つの役務を超える場合、追加役務毎に公費(NT$500) が加算されますが、それ以外の役務には品目数の制限を受けないのが現行基準です。ただし、最近の商標出願統計によると、第35~45類の役務を指定する出願は、出願全体の40%以上を占めています。中でも、役務を20以上指定する出願は45%を占めており、審査には多大な人的・管理的資源が必要となります。審査費用を適切に反映させ、出願人が実際の事業ニーズに応じて適切な数の役務を指定するよう促すため、商標出願公費基準第二条に係る第35~45類の公費計算方法を調整する改正案を発表したとのことです。
第35~45類の公費改定案は次の通りとなります。
*第35類を指定する出願は、特定商品に係る小売・卸売役務が五つを超えておらず、且つそれ以外の指定役務が20以下である場合、公費はNT$3,000となりますが、特定商品に係る小売・卸売役務が五つを超える場合、追加役務毎にNT$500の公費が加算されます。それ以外の指定役務が20を超える場合、追加役務毎にNT$200の公費が加算されます。
*第36~45類を指定する出願について、指定役務が20以下である場合、1区分につきNT$3,000の公費となりますが、指定役務が20を超える場合、追加役務毎にNT$200の公費が加算されます。
出典: 台湾智慧財産局
2026年04月03日付で公布されたメキシコ産業財産改正法により、商標登録の名義変更や所有者の名称の変更はメキシコ産業財産庁への登録が義務となりました。権利者情報のアップデートは、係争事件における第三者対抗要件となるほか、商標権の行使・維持管理・利用において重要となります。
出典: Ungria Patentes y Marcas S.A.
2025年08月にニュース&トピックスで報告した商標優先審査の最新情報(2026年05月01日発効)
・政府公式行事に関連する商標に対して優先審査制度を設立
・異議申立のない図形商標出願に対して優先審査を導入
・障碍者に対する書類提出要件の緩和
加えて、優先審査の対象となる主な追加要件は以下となります。
・異議申立を受け、先行使用権に基づく応答を提出する出願人
・デジタル販売プラットフォームの事業運営、当該プラットフォーム上での侵害行為阻止のため、登録を必要とする出願人
・伝統的コミュニティ、スタートアップ企業など
・ブラジルとの優先審査(TPH)の相互協定を締結している国に住所を有する、または当該国に出願を行っている出願人
更に重要な変更点は、出願人一人当たりの優先審査請求権の上限が3件から10件に引き上げられました。
出典: MarcaSur International
商標当事者及び商標代理機構の業務を円滑化し、商標審査・裁定の効率性を高めるため、中国の国家知識産権局商標局は2026年05月09日付で、商標出願の受理、審査、裁定及び書類発行の全面電子化を実施する旨の発表をしました。
2026年07月01日より、商標代理機構が取扱う商標業務は、原則として商標オンライン申請システムを通じて行うものとし、紙媒体の資料は不要となります。電子証拠提出を必要とする商標業務については、「商標業務における電子証拠提出に関するガイドライン」に従って提出することとなります。
商標オンライン申請システムを通じて提出される商標申請案件の公費は優遇されます。具体的な公費納付基準は、中国商標局ウェブサイトの「商標業務公費納付ガイドライン」にて確認できます。
2026年05月09日の発表日から2026年06月30日までは、商標業務の完全電子化に向けた「移行期間」となります。移行期間中、商標代理機構は必要な準備をすべて完了し、「商標業務における電子証拠提出のガイドライン」に従い、商標オンライン申請システムを通じて商標申請書類を優先的に提出するよう商標局が求めています。
出典: 中国国家知識産権局商標局